「成年後見制度」 と 「民事信託」 ・・・どっちが良いの?

民事信託は家族信託、親愛信託などいろいろな呼び方が存在しますが、「商事信託以外」という意味で同一のものと考えられます。信託法で規制されるものです。

最近各方面からの声で、「民事信託についてのお問い合わせが増えてきた」ようですが、まだまだ認知度は低いと感じています。

私の住む愛知県長久手市は近年の調査で「住みたい街ランキング日本一」にも輝いたことのある人気の住宅地です。ここ2〜30年来の都市開発の成果であるわけで、地価も高くなっております。ということは優良不動産所有者も多く存在し、資産の保全・承継には敏感な地主さんが多いはずです。しかし、知人の地主さんや不動産会社経営者の方でも「民事信託」について意識していらっしゃる方は「成年後見制度」に比べまだまだ低いと感じます。

一方、「成年後見制度」については、資産の過多にかかわらずその言葉は浸透しているように見受けられます。

「認知症になったら成年後見制度」ということは、皆さんご認識されておられます。

 

そこで、「成年後見制度」と「民事信託」について情報の整理をしてみたいと思います。

後見制度については「法定後見制度」と「任意後見制度」があります。

  • 法定後見制度は本人の判断能力が減退した後に利用される制度です。家庭裁判所により後見人が選任されます。
  • 任意後見制度は判断能力が十分にある時に利用されます。後見人は本人が選任することが一部可能です。

今回の「民事信託との比較」においては任意後見制度を採用します。

 

結論から言いますと、 「両制度の特徴を活かして併用する」 ことで本人のご希望をより実現できると考えられます。

 

  • 「民事信託」は本人の財産を対象とします。
  • 「後見制度」は本人そのものを対象とします。財産だけでなく、身上監護も対象とします。

 

こう見ると、後見制度の方が対象範囲が広く便利なような気がしますが、財産の管理処分等については圧倒的に民事信託の方が自由度が高く、選択肢が広がります。

例えば民事信託ならば、認知症発症後の対策、争続対策、相続税節税対策、相続税納税対策など本人の財産の保全・運用・投資・管理など積極的な選択肢が提供されます。

一方後見制度では、後見人と家庭裁判所により財産管理等について非常に保守的な判断がされます。

これは「どちらが良いか?」、ということでなく

 

「本人がどうしたいか?」

 

ということに尽きると思います。

本人が家族(配偶者や次世代)のために積極的に財産を保全・運用・管理したいとのお考えであれば、その財産は「民事信託」において管理し、その他の財産や身上保護などは後見制度により管理することが本人の「希望」に近づくのだと思います。

 

もしもの時(認知症発症、死亡)がきたとしても、自分の財産については「自分で決めたい・決めておきたい」とのお考えであれば、後見制度、に加え「民事信託」を活用することで資産その他のことについて

「こうしたい!」 という 「希望」 が叶えられ、「安心」 が得られるかもしれません。

 

我々は皆様に 「安心」 と 「希望」 をお届けしたいと考えております。

 

ちなみに、遺言も同時活用が有効です!!